mtg 2019 カード所感
こんばんは。
来月7月13日に、基本セットが発売されますね。《全知》、《風景の変容》《世界のるつぼ》といったモダン以下で使用されている高額カードが再録される事で話題になっています。
今回は気になったカードを紹介していきたいと思います。長いですがどうぞ最後までお付き合いください、、
《暴君への敵対者、アジャニ》
新アジャニ。どちらかというと横に並べるアグロデッキ向きで、攻勢に出ている時に強いタイプのPWですが、マイナス能力のおかげでアジャニ単体でも粘り強く戦えます。モダン以下では同じ4マナ域の《ゼンディカーの同盟者、ギデオン》が競合になるため、若干厳しいでしょうか。連続してクリーチャーを強化出来る点ではギデオンより優れています。《ベナリア史》→アジャニの流れは強そうです。
《疎外》
マナコスト1のパーマネントを追放します。対象は狭いですが、生物以外にも触れられる点が強みです。クリーチャー除去としては《致命的な一押し》が追放出来る点を除いて勝っていますので、除去ついでに置物に触れる点を評価したいです。相手によっては腐りやすいので、入るとすれば青白コンがサイドボードから積む感じでしょうか。それにしてもカード名といい、効果といい、白の性格の悪い部分がよく表れているカードです笑
ついでに触りたい置物
《霊気の薬瓶》
《精力の護符》
《墓掘りの檻》
などなど、、
《アジャニの歓迎》
《魂の管理人》等と似た能力で、自分にのみ影響を及ぼします。エンチャントである事は利点にも欠点にもなりますが、基本的にはクリーチャーより破壊されづらくなりますので、能力目当てで考えると単純に嬉しいカードですね。
《民兵のラッパ手》
警戒持ちで2/3のサイズが優秀です。加えてアドバンテージ獲得能力も有しています。モダンの人間ビートダウンのアド獲得手段として試されるのではないでしょうか。
《悔恨する僧侶》
墓地対策が出来るクリーチャーです。クリーチャーになり破壊されやすいため、思った通りのタイミングで墓地を追放出来ない可能性がありますので、墓地対策としては確実性が少し減るでしょうか。その分飛行2点クロックが刻めます。
《輝かしい天使》
5点以上のライフゲインは、デッキ構築をある程度考えないと達成は難しいですね。 他のカードとの噛み合いが前提になります。一応自前で条件を満たす事は出来ますが、起動に対応して除去を打たれるとかなり厳しいです。手放しに強いと言えるカードでは無いと考えています。
《霧の呼び手》
マーフォークデッキ専用の、ドレッジ、ホロウワン、各種リアニメイト対策カード。睨みを利かせつつ殴ってくるのでいやらしいです。
《霊気トンネル》
今まで、アンブロを付与するオーラは少なかったのですが、これはオーラデッキでの採用が検討出来ますね。モダンではオーラ増し増しのボーグル、トラフト達がアンブロになって殴ってきます。恐ろしい、、
《技量ある活性師》
モダンでのファンデッキ扱いですが、ハサミ親和における追加のハサミとして。
《工匠の達人、テゼレット》
激痩せした新テゼレット。プラス能力のトークンには飛行がついており、忠誠度も高く着地すれば比較的自衛しやすいPWです。アーティファクトに寄せたコントロールデッキでの採用が検討できます。ドロー能力も自らアーティファクトを生成出来る事から、3つは見た目程厳しい条件ではなく、達成すれば毎ターン2ドロー出来るため非常に強力です。
《骨ドラゴン》
能力の起動コストは5マナ+墓地7枚と重いですが、相手のターンにも起動する事が出来るため、見た目より隙を少なくして運用出来ます。スタンダードでは対処されづらいフィニッシャーとして、《スカラベの神》と争えるでしょうか。回避能力を持つ点ではこちらが勝ります。モダンでは起動コストの5マナが重すぎるため厳しいでしょう。
《冥府の報い》
対エルドラージに対しては無茶苦茶に強い除去です。ライフゲインにより1回分の攻撃を無効化する事が出来ます。無色クリーチャーといえば、エルドラージ対策はもちろん、親和デッキにも刺さる優秀なサイドボード用カードです。ライフゲインのために自分のクリーチャーに打つ事も出来ますね。
《死が触れぬ者、リリアナ》
新4マナリリアナ。全ての能力がゾンビに依存する、 ゾンビデッキ専用のPWです。+1能力→墓地肥やし&ライフアドを取れる(かもしれない)、-2能力→除去出来る(かもしれない)
いずれにせよ4マナPWにしては不安定な能力です。マイナス能力目的で、おまけ付きソーサリーだと割り切って使うのも良いと思います。
《呼び覚ます者イザレス》
この手のクリーチャーは相手のブロッカーを前にして、攻撃に行けないパターンが多かったのですが、これは接死持ちのため大分欠点が緩和されて使いやすくなっています。マナがあれば重いクリーチャーも使いまわせるのも良いですね。ちなみに、このテキストでは死体カウンターを何等かの方法で取り除いても戦場を離れる時は追放されますので注意。
《高山の月》
特殊地形対策ですが、色事故を起こせる訳ではないので、相手のマナを縛るのには不向き且つ、手札を一枚消費しているので考え無しに使ってはアドバンテージを失ってしまいます。 利点は1マナという軽さと、後から出てくる同名カードをまとめて無効化出来る事です。《溶鉄の尖峰、ヴァラクート》はこれ一枚で完全に封じる事が出来ますね。トロンにも効果はありますが、完全な対策とはなりません。
《ゴブリンの損壊名手》
ゴブリンのロード能力+アーティファクト対策が同時に行えます。以前からゴブリンデッキにおける置物対策の常連だった《タクタクの潰し屋》と比較して、上位互換とまでは行かないものの、殆どの場面で強いため、今後はこちらに取って変わられる事でしょう。
《力の頂点》
手札から唱えると実質フリースペルとなります。踏み倒しても良いですが、踏み倒す場合は《無限への突入》等の方が即座にゲームを終わらせられますので、これを使う場合はどうにかマナを伸ばして、通常コストで唱えたいです。同セットで再録された《全知》とは相性が良いですね。10マナまで伸ばせれば、どちらからでもお互いにアクセスする事が出来ます。全知を使うデッキの追加のエンドカードのような使い方も出来そうです。
《ヴィーアシーノの紅蓮術師》
単体でも2点を確実に与えられるため、後半引いても完全に腐る事が無い事は赤にとっては強みになります。スタンでは《パンハモニコン》、《反復の学部長、ナバン》が良い相方になりそうです。パウパーでも採用圏内になりそうです。モダン以下では若干力不足でしょうか。
《火の血脈、サルカン》
一見、ドラゴンデッキ専用PWにも見えますが、プラスを連打する事で手札の質を向上させつつ相手にプレッシャーを与える事が出来ますので、そこまでデッキをドラゴンばかりに寄せなくても運用出来ると思います。ドラゴンミッドレンジや、ドラゴンをフィニッシャーにしたコントロールデッキ等で採用出来そうです。
《秘紋のアルマサウルス》
相手が起動型能力を使用する度に1枚引けます。起動型能力が入っていない相手に対してはバニラになってしまいますので、基本はサイドボードから投入となりますね。また、 3マナ2/5 と非常に固い!半端な火力は受け付けません。ある程度の場持ちの良さが好評価です。
《茨の副官》
対象になる度に1/1トークンを生み出します。一種の除去耐性と言えますが、エルフには各種ロードなど、これ以上に単体除去を打ちたい先が沢山あるので、恩恵を受ける事は思ったより少ないかと思います。スタンダードでエルフデッキを組むなら十分採用圏内です。モダンでの競合は同じくトークンを生み出す《ドゥイネンの精鋭》辺りになりそうです。
《エルフの部族呼び》
エルフの2マナロードは何気これが初です。他のロードは3マナ域ばかりなので、マナ域の被らないロードは非常に嬉しい存在ですね。本体のサイズが1/1と貧弱ですが、横に並べる事を得意とするエルフにとっては、十分恩恵を受ける事が出来ます。
《ビビアン・リード》
5マナPWですが、プラス能力が盤面に影響を与えるのが遅く、若干悠長なためビートダウン相手に出して使っている余裕はあまり無さそうです。マイナスは置物にも触れる珍しい能力ですが、単純に置物対策であればもう少し軽いカードを使った方が良いでしょう。生き残ればそれなりに強いですが、同じマナ域の《生命の力、ニッサ》の方が出したターンの速攻性・確実性があり大体の場面で強いかと思います。これはどのデッキに入るのか、いまいち思い浮かびませんでした。
《ギガントザウルス》
単純かつ美しいデザイン。緑単信心組みたい!!
得意のマナ加速で早期に着地させれば、効く除去は限られます。採用率の高いもので言えば、すんなり効くものは《流刑への道》くらいでしょうか。是非《不屈の神、ロナス》でトランプルを付けて殴りましょう。
《英雄的援軍》
一見地味に見えますが、出したターンは4マナで速攻持ちの2/2が2体+ 全体強化と考えると悪くないのではと思います。スタンダードでは《ベナリア史》→《英雄的援軍》と繋げられたら強そうですね。
レガシーでは《アルゴスの女魔術師》、《女魔術師の存在》等を軸にしたエンチャントレスデッキが存在します。モダンでも《新緑の女魔術師》と《開花の幻霊》を含めて3種類目のエンチャントレスとなりますので、モダンのエンチャントレスデッキが成立しそうな気配を感じます。
《変遷の龍、クロミウム》
打ち消されない&瞬速で隙を無くしつつ着地出来ます。マナを使わない除去耐性も強力です。相手の除去が尽きれば7/7飛行により3ターンでゲームが終わります。注意点は全体除去に対する耐性は皆無な事。戦闘の際、ブロック、もしくは被ブロックに合わせて除去を打たれると、簡単に落ちてしまう事です。相手に飛行がいて、除去を構えていそうな場合は、うっかり攻撃しないよう注意ですね。全体的に、ゲームの主導権を握ってからフィニッシャーを出す、コントロールの戦略に合致しています。
《殲滅の龍、パラディア=モルス》
ダメージを与えない限り呪禁を持つので、着地すればクリーチャーとしては確実に1回は仕事をしてくれるので信頼度が高いです。こちらも全体除去に対しては何の体制も無いので注意です。
《暴虐の龍、アスマディ》
自身が持つ効果自体は強力で、盤面の中で一番の脅威に対処する事が出来ます。相手のライブラリートップが土地やスペルならば、一方的な除去に近い状態になります。問題は打消しや除去耐性が全く無い中で、1回は攻撃しなければならない事で、なかなかハードルは高いです。今回の龍の中では今の所一番低い評価です。
《破滅の龍、ニコル・ボーラス》・《覚醒の龍、ニコル・ボーラス》
裏返った時の強さは説明不要なので省きます。裏返るまでの過程が重要です。表面だけ見ても、4/4飛行+1枚ディスカードという事で、除去されてもアドバンテージは1枚分得ています。相手からすれば、裏返る事は阻止したい訳ですから、7マナ出る前にマストで除去したくなります。昔の《悪斬の天使》の如く、除去される事は前提で連打しまくる力技が案外有効な気がします。最終的に1匹残って裏返ったらラッキーといった程度です。
使う側としてはあまり裏返る事に固執していると、裏返った返しにライフを詰められてあっさり負けといった事が、特に赤相手ではあり得ると思うので、盤面が有利なタイミングを見計らいましょう。
完全に妄想レベルですが、《秘儀での順応》で「人間」指定後《月霧》で変身コスト踏み倒し且つインスタントタイミングで変身出来ます!!笑
《安全の護符》
ストームデッキに対しては、これ一枚で《ぶどう弾》《巣穴からの総出》のトークン、両方を対策する事が出来ます。ストームの他にも白黒トークン等にに対しても各種ハンデスとトークンの弱体化が狙えるため悪くはありません。
《空中走査器》
最後は非常に地味なカードで終わります。これに近いカードとして《巡礼者の目》が挙げられます。あちらは青白コン、エメリアコントロール等で、土地を確実に伸ばす目的で使われますので、似て非なるクリーチャーです。こちらは 通常ドローのため後半引いた際はこちらの方が無駄になりづらいです。白系のデッキが、《太陽のタイタン》で釣り上げる先として候補になりますね。
最後まで読んで頂きありがとうございました!